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「宇宙へのパスポート」「宇宙へのパスポート2」 笹本祐一  [読書感想]

 先週土日、後輩たちの芝居を観に東京へ。
 現在僕は愛知県在住なんで公演には鈍行電車で5時間半程揺られていきます。
 ちょっとした小旅行てかんじでドキドキです。まあ、結構毎回音楽聴きながら本読んでるとすぐ時間なんて過ぎてしまうんですが。
 ちなみに今回は笹本祐一さんの「宇宙へのパスポート」「宇宙へのパスポート2」(ともに朝日ソノラマ)を読んでました。
 この本はSF小説家笹本祐一さんの(というか宇宙作家クラブの)ロケット打ち上げの取材日記です。ま、旅行記も兼ねてる感がありますが。日本、そして世界の宇宙事業について詳しく、わかりやすく書かれてます。特に「2」の方の日本のロケット開発の歴史は興味深かったですね。日本には2つの機関(宇宙研とNASDA)があるがどうも役所の縄張り争いの結果であるらしいとか。宇宙研において「開発費が安く済む」という理由で固体燃料ロケット(一度点火したら最大出力で推力調整はどころかカットも出来ない。)を開発しているとか、政治的な理由から(兵器転用されるのではないかというネガティブキャンペーンをマスコミがろくに検証もせずに流したらしい)誘導装置の搭載はできず、基本的にはまっすぐしか飛ばない。結果、世界で唯一、観測衛星(非軍事)を軌道上に打ち上げることが可能な固体ロケットになってしまったらしいです。(世界の常識でいえば誘導装置のない打ちっぱなしのロケットを軌道にのせるのは不可能らしい)それを、宇宙研の人々は精密な気象に関する計測と綿密な計算で不可能を可能にしたらしい。すごい。なんか、お役所とか無理解なマスコミとか努力と工夫で不可能を可能にしたとか、日本らしいなぁと思ったりして。いい部分も悪い部分もね。
 また、コラムで「軌道って何?」とかあって勉強になる。ともかく気楽に読めて、適度に知的好奇心を満足させてくれて、いい本に出会ったと思いましたよ。


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